2022年10月15日土曜日

モーショントレースについての備忘録③補間曲線編

 さぁ補間曲線です。
苦手意識を持っている人も多いかもしれないけど、慣れてしまえば割と単純だし簡単。

まずは基礎知識

【MMD】補間曲線講座・基礎編」 PACさん

【MMD/MMM】補間曲線講座・実践編」PACさん

補間曲線で滑らかモーションを目指す話」そらとさん(その1~その4まであるけど、どれも勉強になるので全部オススメ)

ネットの海にダイブすれば補間曲線に関する記述がたくさんあるのでぜひ漁ってほしい

モーションの滑らかさのほとんどがこれで決まると言っても過言ではない(あとはキーの位置)
とは言え、補間曲線を使わないトレーサーさんもいる(づなうじさんとか根性Pさんとか)
補間曲線使わずに緩急を表現できるって凄い…っ!
なので補間曲線を使うことが絶対正義ではない。使ったほうがキー打ち少ないよってぐらい軽く考えたほうがいい
私はあえて直線にするところ以外は全部設定してる

ホカンキョクセンコワクナイヨ

それからよく聞く「補間曲線の自動設定は切れ」ってなに?

ここのチェックを外すこと
チェックが入っていると、移動ボーンには自動で補間曲線が入ってしまうし、回転ボーンは全て直線になってしまうという恐ろしい罠



補間曲線の挙動(S字はこう動くとかノの字はこう動くとか)については上の基礎知識を見てもらうと大体分かるし、ネットの海で多く見るので割愛

移動ボーンで設定できる補間曲線の種類は、X・Y・Z移動と回転(つまり全部)

globalで動かす
センター・足IK・足IK親で使う


回転ボーンで設定できる補間曲線の種類は回転のみ

なので回転ボーンのX・Y・Z移動に補間曲線を入れても無反応。「回転」もしくは「すべて」のみ
localで動かす
頭・首・上半身2・上半身・下半身・肩・腕・ひじ・手首・指で使う



回転ボーンはXYZ軸に別々に補間曲線が設定できない為、多段にする理由は大半これだったりする

問題はコレ↓

補間曲線と補間曲線の繫ぎ目。
これが綺麗に繋がってないとカクってなる








こうだと別にカクつかない




これでも別にカクつかない






なんでやっっっ!!!!💢

カクつかないところをひたすら探す作業。ノの字・逆ノの字で繋げる場合は、どちらでも構わないので動かしていないほうの線を少ぉ~~し、ほんのすこ~~~し動かすとカクつかなくなったりする

補間曲線てほんの0.1mm(ぐらいね、ぐらい)動かしただけで滑らかになったりする場所がある

と思えば↑のように繫ぎ目ガン無視してもキレイに繋がったりする

ナニモノ?

私は移動ボーンと回転ボーンでS字の補間曲線を使い分けている

移動ボーンで使っているS字はこの形
よくある基本のS字



回転ボーンで使っているS字はこの形
胃袋型というのかな
補間曲線の繫ぎ目のタメになる部分がゆるやかになる



もちろん回転ボーンで上のS字を使うこともあるし、移動ボーンで下のゆるやかなS字を使うこともある

補間曲線も絶対この形!ということは全然ないので、臨機応変に使い分けていいと思ってる

こんな形にすることもある




ただ、あまりにも極端にS字のカーブがキツいとカクつくような気がする…(って、天満屋さんも言ってた)

補間曲線を自動で設定してくれるツールもある

一部を使ってみたけど……やはり機械的に設定されるとまぁまぁぬるぬるはするものの緩急が平べったい感じ?
どうしても手動で設定し直す箇所は出てくる。そして「キーを正しく打っていれば」という難題も…
モーション全体に使って気になるところを手動で直すか、モーションの一部のみに使って自力では設定できなかったところの参考にするか、ってところ
逆にメンドクサイような気もする…

次で最後



2022年10月14日金曜日

モーショントレースについての備忘録②トレース編

いよいよボーンを動かしていくよ

モーショントレースのやり方も人それぞれ、何が正解とかは無いので自分がやり易い方法が正解

参考動画がたくさんあるので、まずは見て、どういう手順なのか大体把握しておくといいかな

・「MMDでモーショントレースをする方法の紹介」 百舌谷さん

・「モーショントレスの手順さらす」 ロココ調の右さん

・「トレースに挑戦講座 これ見ればできる!(初級編)」 盗賊@つばきPさん

MMDよりMMMのほうがトレース向きともよく言われてる

好きな方でやって

あと、数ヶ月に及ぶ作業になるので、推しモデルでトレースする!これが長続きする一番のコツだと思う

基本の操作

よく1/30秒って言われるけどなんのこと?
MMD上で、30フレームが1秒っていうこと
30フレームもあるのに1秒なんだよねぇ……


global
空間に対しての移動
移動ボーンで使う(センター・グルーブ・足IK)
local
モデルに対しての回転
回転ボーンで使う(頭・首・体幹・腕・指)



センターY軸に関してはグルーブを使う人も多い。しゃがみ込み、座り等の動作がある場合、センターに色々数値が入ってると慣れない人は動かしにくいとか、グルーブを使ったほうが修正箇所を伝えやすいとか、理由はもろもろ

私もグルーブ使う派

最初はどこから打つ?って聞かれると私は足IKからと言うけど、これは足切IKを使っている恩恵が多々ある。参考動画はほとんどセンターから。私も最初はセンターからだった。トレースも何本かやっていくうちに自分だけのやり易さや分かりやすさというものが出てくると思うので、〇〇でこう言ってたからこうやらなきゃ!というのは思わなくていい。

自分なりのやり方で好きなようにやる、それが一番

自分のやり方を追求していった結果、多段ボーンに足切IKという特殊な構造でトレースしはじめたのが私
まぁ、私は推しをこのダンスで見たいと思って始めたので、配布とか考えてないから出来るんですけどね

移動はセンターと足IK(足IK親使ってる場合は足IK親)。全親はX0/Y0/Z0の位置に置いてきぼりにする(複数人に同じモーションを読み込ませる時とかに移動が楽になるからね)

で、500Fとか300Fで区切りを付けながら打っていく
足IKを500F打ったらセンターを500F、次は体幹500Fって感じでっどんどん打っていく(別に100Fでもいい)
ちなみに私は圧倒的少数の足IK親を使う派。だってそぼろさんもコイツは別って言ってるよ

【MMD】準標準ボーン追加プラグインの紹介」 そぼろさん

超簡単に言うと足IKの多段化。直線や曲線の移動がスムーズにできる

ではいつもの私のやり方の紹介(あくまでも一例として見てね)

操作方法は右下のパネルで、常にCtrlを押しながらやってる
Ctrlを押しながらボーンを動かすと少しずつ動いてくれるので微調整が楽
Shiftを押しながら動かすとボーンがぶっ飛んでいくので注意(よくやる)


①足IKを打つ

足IKでY軸と回転を、足IK親でX・Z軸を分担
足IKだけもやってみたけど、慣れないのと補間曲線入れるのがメンドクサくて足IK親必須になった
足IKの角度と高さを大まかに打っていく
後で修正するので仮打ちでどんどこ打っていく

②足K親と足先EXを打つ

大体の位置を元動画に合わせながら打つ
補間曲線も入れる
後で修正するけど、ここは割と丁寧に打つ
常に真上から見てつま先がズレないように、真横や後ろから見て踵がズレないようにしてる


③センターX打つ

まずはX軸のみ仮打ち。Z軸が入ってくるとどうしても位置が変わってくるので、見た目だけでどんどこ打っていく




ここから背景動画からズラして打つ。単純に見えないから

④体幹(上半身2・上半身・下半身)と首頭を打ちながらセンターZを打つ

上半身→下半身→上半身2→首頭→センターと打っていく
体幹の向きが決まればセンターZが入れやすい
センターZの目安は元動画の身体の大きさで見極める
仮打ちしたセンターX軸もここで修正
特に上半身2は細かく打つ


⑤グルーブを打つ

グルーブで気をつけるのはひざの曲がりの角度。Y軸が下がって見えるのにひざは伸びてるという場合
足IK親の位置や重心の微調整もいろんな角度で見ながらボーン位置角度補正を使いちまちまやっていく

足は仮打ち


(ボーン位置角度補正)

ショートカット「R」で出てくる超便利な機能
位置を変更したいところのキーを選択して移動ボーンなら「ボーン位置」、回転ボーンなら「角度」に数値を入力すると一気に直してくれる
足IK親とセンターはこれでちまちま調整してる


⑥足を打つ

仮打ちした足をFK登録する
やっていない人も多いけど私はやる(足ガクガクすんの嫌だから)
基本globalでY軸回転、それでIKとの差が埋まらないようならlocalでY軸回転させる
右足なら右と正面、左足なら左と正面から確認する



足首ぐりんするモーションは大体FK登録されてない
足ボーンが決まると体幹がおかしいのが分かったりする不思議

きちんと打たれてるモーションは他モデルに流し込んでも足首や膝の向きの修正が無くとても綺麗。でも、とっっっってもメンドクサイ。
私は足切IK使ってるから足ボーンだけで済むけど、準標準ボーンの人は足・ひざ・足首と登録しなきゃいけないからすごく面倒…そりゃ端折りたくもなる
丸いハンドル出してやるとFK・IK切り替えた時の差が分かりやすい(私は丸いハンドルはここでしか使わない)
私の場合、足+足IK親でトレースの5割の時間を使ってると思う。腕よりも重心よりも時間かけてる気が…

FKってなんぞ?
(参考)
「IKは直感的に手足を引っ張って、 姿勢を作っていくことができる機能。
FKは一つ一つの関節の角度を変えて、 姿勢を作っていく機能。」
こちらは動画で説明してくれている

でも便利なものもある

・「NexGiMa」 猫のしもべさん
DirectX 12でMMD互換ソフトを作ってる凄い!
このソフトの機能に「キー焼き込み」というものがって、IK焼き込みもしてくれる超優秀なソフト。私はこの機能を使ってFK登録をしてしまう。左右足IKを選択して焼き込み、焼きこんだ足ボーンだけモーション保存、MMDに読み込む




ただ、足IKが打ってあるところ全部にキーが打たれているので、MMDで読み込んだら間引く必要があるし、厳密性でいうとちょっとズレてたりもするから…
物理演算なんかもこれで焼き込んでからMMDに持っていったりしてる

なんか上手く使えないからほとんど使ってないんだけど(じゃあ書くな)、説明見るととても便利…使いこなしたい…


⑦腕と指を打つ

一番苦手なところ
でも綺麗な軌道で打てるとめっちゃテンション上がる
腕打ってると体幹の向きがおかしいところに気付く不思議

腕はとにかく軌道との戦いなので丁寧にやっていく



足から腕まで一通り打ったら、おかしなところが無いか再生して確認する
特に凝視して確認するのは重心!重心おかしいとすべておかしく見えてくる不思議

私のように背景動画に重ねてトレースする場合、一番注意することは踊り手さんの重心とモデルの重心を混同しないこと
そして重心を動かしたり下半身を動かしたら、必ずその範囲の足のFK登録をやり直す

いくら元動画とセンター位置がズレていようと、モデルの重心はココなので気にしない気にしない

元動画に合わせすぎるとモデルの重心が狂ってくるので引き摺られないようにする


時々元動画を非表示にして確認してみるといい

つまるところ重心てなんぞや?

人間的に言うと体重のかかるところ
モデル的に言うとセンターのXとYとZと補間曲線で体重移動しているかのように見せるところ。

目に見えないのに一番重要で一番難しいところ

右足に重心がかかってると思う場合はセンターXを右寄りに
左足に重心がかかってると思う場合は左寄りにする

モデルを読み込んだ直後のデフォの姿勢はまずない
前後の移動の動きを違和感なくさせるのは見えない重心と何度も戦わなければならない
センターZを付ける時は、モデルの真左・右から確認するといい

若干前のめり気味になるほうが自然

MultiMonitorを入れてるとそれを確認しながらZ軸を打ちがちになるけど、視野角差が出るので視点を切り変えて真っ直ぐ見たほうがいい(と思ってる)







動作確認に便利なツールもある。

・「MMDスロー再生UWSCスクリプト」 Tarkさん

UWSC(ベクターとかで配布されてる)を使ってMMDをスロー再生できる。超便利!カクっとなってるところやガクガクなってるところがすぐ分かる


視野角差に気を付ける

体幹や腕・首頭をトレースしている時に陥る現象
元動画の横に並べてポーズを作って、いざ再生してみるとあれ?頭の角度おかしいな?上半身もっとこっちじゃね?ってことがある

これは見る向きが一定方向じゃないために起こる


特に目立ってしまうのが首頭
なのでカメラ位置を最初に登録した位置で下に下げると
頭の角度は特におかしくないことが分かる

なので常に同じ位置から見てモーション付けをするといい



上で紹介したロココ調の右さんの動画では元動画にラインを引いてのでそういう工夫をするといいかも


その他私が注意しているところは

踊り手さんの揺れ物(ジャケットとか裾とか)に惑わされないようにする(特にダボっとした上着の中の腕を見極めるのが難しい…)

センター回転を使わない(センターで回転させると違和感ない?私はある。多分、回転する前後のスピードと回転している最中のスピードが違うから違和感あるんだと思う。上手い人のセンター回転は違和感無いもの)

補間曲線の自動設定は使わない(使ってみれば分かるけど逆に入ることあるんだな)

足IKは細かく(べったり接地して踊ってる人少ないと思ってる)

足先EXの位置で回転してるのか、つま先IKの位置で回転してるのか、足の回転軸に気を付ける(踊り手さんの回転重心をガン見して決める)

接地にこだわる(滑って見えないように)


よく見るやつ↓


こだわってるやつ↓


上と下の動画を見比べると、明らかに下の方が足が滑ってない

ではどうすればいいのか?

踵から接地する場合、踵が地面に着いた時と足が完全に接地した時にズレが生じる
これが滑ってみえる原因




なので、踵が地面に着いた時と同じ場所までボーンを動かしてからキーを打つ
そうすると滑って見えない



補間曲線も直線だと前にいったり後ろにいったり変な挙動になるので、真上や横から見ながら設定する


つま先から移動する時も同じ
動き出す前と、足が地面から離れる直前の位置が違うから滑って見える




同じ位置から動けば滑って見えない





横から着地する時も同じ


つま先を地面に着けたまま足を上げる時はこんな補間曲線
真上から見て足が前に移動してしまうようなら設定する


こんな補間曲線にすることも
とにかく、つま先(踵)がズレないように設定する



つま先(踵)を地面に付けたままどれだけ角度を付けるかによっても補間曲線は変わるし、回転に補間曲線を入れたらY軸にも入れないとフワフワして見える

止まっている状態から動き出す時は、動く寸前まできっちりボーンを固定しておき、動き出す時には足が地面から離れる寸前までつま先(踵)の位置を揃える(補間曲線で出来ない時は根性打ち)。横からでも回転する時でも同じようにしてる

そうすると滑って見えない(けどメンドクサイので、どこまでやるかは人それぞれ)

私はやる。どんなに激しいステップだろうがやる。滑ってるの嫌。そんだけ。よく動画で「足が滑ってない」ってコメント頂くけど、こういう凄い地味な作業してる


完走!お疲れ様!

最終フレームまで打った!私頑張ったよ!ってなったら、まずは「編集(D)」から「不要フレーム削除(D)」
打ち過ぎた意味のないキーを削除してくれる
そして間髪入れずにモーションの保存!



「全フレーム」にして選択範囲を入力、「ファイル(F)」→「モーションデータ保存(L)」でまず保存する

モーションを保存したからといって油断してはいけない…!そのVMDファイル、0MBとかになってない?私は何度か0MBになってたことがあった。焦らないでもう一度モーション保存をする
別モデルに保存したモーションを読み込ませてちゃんと動いているようなら、PMMを保存してMMDを閉じる


自己制限ルール

モデルさんを動かすときに自然と決まってく制限
要は、モデルさんを綺麗に見せる(ポリゴン破綻をさせない)ためのもの
使用するモデルさんのウェイトによって様々なので、本当に自分だけのオリジナルルール

・ひじはY軸にしか曲げない(これは割と共通ルール)

たまにX軸回転させるけども、どうしても手捩り・腕捩りで足らない時のみ

・捩りは50度まで(40度で破綻するモデルもある)

・首のY軸回転は40度まで。X・Z軸回転は最高20度まで。大体12度

・下半身・上半身の回転差は10度前後(もっとひねって見える場合は上半身2に頑張ってもらう)

・手首は自然に入る以上のX軸回転をさせない(捩りたい時は手捩り使う)

・肩のX軸回転は前後共10度のみ(多段だからできることなのかもしれない)

・腕のX軸回転は40度まで(ゆっくり真上に上げる時以外は)私はほぼY軸とZ軸で腕上げるので、軌道重視の時以外はX軸回転で腕は上げない

肩・腕のX軸回転は割と厄介で、入れ過ぎるとポリゴン破綻するし、入れなさ過ぎても破綻するので気を付ける

人によって制限や打ち方は様々だし、使うモデルによっても変わってくることなので、私がこうだから絶対こう!ということはない。あくまでもこれは一例。凄いトレーサーさんとかがコツとかやり方とか色々残してくれているので、ネットの海にダイブして拾ってくると勉強になると思う。私も完全独学では無く、いろんな講座を見たり、ブログを見たり、生放送を見たり、ハングで教えてもらったりした
いいとこ取りでいいんじゃないかな?自分のやりやすいように、それが一番

そして教えて頂いた以上、次の方へバトンを繋いでいくのもMMDのいいところではないかな~と思ってる


その他、私が使っているMMDをより便利に使えるツール

・「MikuMikuPlus」 猫のしもべさん

言わずもがななツール。補間曲線パレットが神

・「ポーズ・モーション適用支援ツール」 マスク・ザ・春原さん

指は同じポーズが高頻度で出てきたり、踊り手さんのクセがあったりと複雑なものが多いので、これに登録しておくといつでも使えて便利!指だけじゃなく、ポーズもモーションも保存できる

・「ブックマーク管理ツール」 マスク・ザ・春原さん

注意したいところや後で見直そうと思っているところ、今までは全親ボーンや表情のところにキーを打っていたんだけど、「不要フレーム削除」をやってしまうと消えてしまってどこだったっけ?となる問題が解決。便利~凄い~~!

・「ボーン表示枠並べ替えプラグイン」 すわとうさん

表示枠の並び替えが.txtでできちゃう。

自分の打ちやすいように表示枠を並び替えて、効率良くトレースできちゃうってわけ

.txtで保存できるから、モデルが変わってもこの設定を読み込ませれば同じ表示枠順で使える

私は多段だからめっちゃ多いけど…

指とか腕は左右で分けておいたほうが楽

使わないつま先ボーン・Dボーン・ダミーボーンは下の方へ追いやってる





次は補間曲線編いこうか



モーショントレースについての備忘録①前準備

ありがたいことに私の拙いモーショントレースでも参考にしたいと言ってくださる方がいるので、自分用メモも兼ねて残しておきます。

これは「あくまでも私のやり方」であり、絶対ではないので、たくさんある例の一つと思って見て下さいね

間違えてる人をチラホラ見かけるのでまずは呼称の違いについて

・モーションキャプチャー

機材や外部ソフトを使って自動的にキャプチャーしたもの。mobiusPさんが業務用の高精度なものを使ってやっているのがそれ

miuさんが自動トレースというすごいツールを開発してくれた。大まかなアタリを付けるには十分すぎるほど。あくまでも手付の補助という感じで、自動トレースしたままでは挙動不審。動画でキーの間引き方とか調整の方法とか上げてくれている。TDPTとかもこの分類

・モーショントレース

人力バンザイ!踊ってみた等のダンスをトレースして、手打ちで付けていく方法。私がやっているのもこれ。

トレース元があるので自作作るよりは簡単と言われる

1曲フルトレースだと7000Fとか10000Fとかなるので数ヶ月~数年かかる場合もあり。写経。どM(褒めてる)

・歌唱モーション

主に上半身だけのトレース。Tiktokなんかのが多い。全身トレースじゃないので簡単。とっつき易い。表情と手を堪能できる

・オリジナル(自作)モーション

振付を自分で考えて全身モーションを作っていく。トレースじゃないので、振付の引き出しが多ければとても魅力的なモーションを作り出せる。想像力の賜物。ほうき堂さんやイ短調さんがやっているのがこれ


大体の分類はこんな感じ。よく自作モーショントレースとか書いてる人いるけど、すぐに「自作なの?トレースなの?」ってツッコミが入ってるので気を付けよう


では本題


前提として振付師さんにトレースの許可をもらっているか、トレースしていいよと明言されている方のみ。

楽曲は各作曲者さんのガイドラインを確認。動画作成時に歌ってみたを使用したい場合は、そちらのガイドラインも確認。

まとめサイトもあるけど、情報は必ず権利者の最新情報を優先する

MMDerの為のニコニコ楽曲ガイドラインまとめ

①トレースしたい動画(元動画)の用意

ニコニコ動画の場合は、ブラウザがChromeであれば視聴方法の切替でhttpを選んでから右クリック



「動画の読み込みを開始しました」の()内のURLをコピーして新規タブに貼り付ければ動画が再生されるので右クリックで名前を付けて保存すれば楽

YouTube動画は「Craving Explorer」 で保存



②動画の圧縮

保存した動画を2GBにおさめる必要があるので、AviUtl等の画像編集ソフトで圧縮する

AviUtlでしか編集したことないから説明もAviUtl前提で

サイズの変更は拡大率で、再生速度の変更は本体の「編集」→「再生速度の情報を変更」から

サイズを1280×720、再生速度は30.000fps(ほとんどの元動画は29.97fpsになってる)

元動画にくっついている音源は削除(別に用意するので)




できるだけ高画質にしたいのでいつも使っているのは「 Grass Valley Codec Option 」

Losslessが一番サイズが大きい

HQかHQXあたりがよく使うかも?

下に行くにつれ圧縮率が大きくなっていくので、2GBに収まるように何度か出力してみる



以前は「 mp4をMMD64bit版の背景aviに使うためのバッチ」(こ~りんさん) を使っていたんだけど、WindowsUpdateしたら使えなくなっちゃったので今は使ってない

エラーが出て読み込めない場合はネットの海で解決方法を探す

これとか

MikuMikuDanceの背景avi読み込みについて (ファイルサイズの大きなaviやmp4の読み込み方法)

③音源の用意

MMDではwavしか読み込めないのでwavに変換する

オススメはhozumiさんの「えこでこツール」VectorとOSDNで配布中
↑でDLしたMP4をそのままD&Dでwavに変換してくれるお手軽ツール

トレースに使う音源は、必ず元動画の音源を使用する(歌ってみた音源とか、原曲音源とか使うのは最後の編集の時だけ)

じゃないと振付とかズレてくるのでね



YouTubeとニコニコ動画両方に動画があるのであれば、ニコニコ動画からDLすることをオススメする。音質はニコニコ動画のほうが断然いい

前準備はこれで終わり


背景aviや音源が揃ったらいよいよMMDに

MMDを開いて「背景(B)」→「背景AVIファイル読込(L)」から、①で作成した元動画のaviを入れる

もしかしたら最初は真っ黒かも?デカすぎる場合が多々あるのでShiftキーを押しながら右上にある虫メガネマークを下にドラッグしていくと背景aviが出てくる。元動画がフェードインしてくる場合もあるので、小さくしても真っ黒!って場合は、フレームを移動させてみよう

④まず調整(必ずカメラモードで)

背景aviを入れたらまず視野角や距離の調整をする

人によっては、デフォルト位置にする人も、邪魔にならないように左右どちらかの上に表示する人もいる

これはもう好みの問題。自分のやりやすいように自由に決めていいと思う

私は一番メンドクサイと言われる視野角と距離・角度を元動画になるべく合わせる方法をとっている

角度は元動画の壁や床を参考に

視野角は踊り手さんの身体の大きさを参考に合わせる

動きながら入ってくる場合は、踊り手さんが最初に止まる位置で調整する



背景aviの大きさはShiftを押しながら右上の虫眼鏡マークや十字マークで合わせる
位置が決まったらEnterを押してキー登録しておく

(補足)

「表示(V)」→「モデル編集時カメラ・照明追従(C)」にチェックを入れておくと、モデル編集モードでも常に↑で位置決めしたカメラ位置にしてくれるけど、まぁ邪魔なので私はチェックを外している

ショートカットのVキーでモデルが半透明になるので、常に半透明でトレースする人は便利かも?

⑤補助エフェクトを入れる

いつも使っているもの

補助グリッド・腕付きダミーボーン配布」 うずらさん

【MME】フレーム数表示」 P.I.Pさん

MultiMonitor_ver1_3」 ビームマンPさん

全部入れるとこんな感じ

補助グリッドはモーフでUV縮小を1.0にして使ってる(足位置の微調整のため)

MultiMonitorも好きな位置・大きさでOK(ざっと横から見た時のセンターZの位置確認のため)

補助エフェクトは色々なものがあって、トレーサーさんによって使っているものも様々なので、自分が使いやすいと思ったものを使うのが一番

(参考)

重心表示エフェクト」 ナントナさん

アーク表示ツール」 ikenoさん

sdKoppeita」 サンドマンさん

QuadView」 サンフラワーふじさん


次はいよいよボーンを動かしていくよ