2022年10月14日金曜日

モーショントレースについての備忘録①前準備

ありがたいことに私の拙いモーショントレースでも参考にしたいと言ってくださる方がいるので、自分用メモも兼ねて残しておきます。

これは「あくまでも私のやり方」であり、絶対ではないので、たくさんある例の一つと思って見て下さいね

間違えてる人をチラホラ見かけるのでまずは呼称の違いについて

・モーションキャプチャー

機材や外部ソフトを使って自動的にキャプチャーしたもの。mobiusPさんが業務用の高精度なものを使ってやっているのがそれ

miuさんが自動トレースというすごいツールを開発してくれた。大まかなアタリを付けるには十分すぎるほど。あくまでも手付の補助という感じで、自動トレースしたままでは挙動不審。動画でキーの間引き方とか調整の方法とか上げてくれている。TDPTとかもこの分類

・モーショントレース

人力バンザイ!踊ってみた等のダンスをトレースして、手打ちで付けていく方法。私がやっているのもこれ。

トレース元があるので自作作るよりは簡単と言われる

1曲フルトレースだと7000Fとか10000Fとかなるので数ヶ月~数年かかる場合もあり。写経。どM(褒めてる)

・歌唱モーション

主に上半身だけのトレース。Tiktokなんかのが多い。全身トレースじゃないので簡単。とっつき易い。表情と手を堪能できる

・オリジナル(自作)モーション

振付を自分で考えて全身モーションを作っていく。トレースじゃないので、振付の引き出しが多ければとても魅力的なモーションを作り出せる。想像力の賜物。ほうき堂さんやイ短調さんがやっているのがこれ


大体の分類はこんな感じ。よく自作モーショントレースとか書いてる人いるけど、すぐに「自作なの?トレースなの?」ってツッコミが入ってるので気を付けよう


では本題


前提として振付師さんにトレースの許可をもらっているか、トレースしていいよと明言されている方のみ。

楽曲は各作曲者さんのガイドラインを確認。動画作成時に歌ってみたを使用したい場合は、そちらのガイドラインも確認。

まとめサイトもあるけど、情報は必ず権利者の最新情報を優先する

MMDerの為のニコニコ楽曲ガイドラインまとめ

①トレースしたい動画(元動画)の用意

ニコニコ動画の場合は、ブラウザがChromeであれば視聴方法の切替でhttpを選んでから右クリック



「動画の読み込みを開始しました」の()内のURLをコピーして新規タブに貼り付ければ動画が再生されるので右クリックで名前を付けて保存すれば楽

YouTube動画は「Craving Explorer」 で保存



②動画の圧縮

保存した動画を2GBにおさめる必要があるので、AviUtl等の画像編集ソフトで圧縮する

AviUtlでしか編集したことないから説明もAviUtl前提で

サイズの変更は拡大率で、再生速度の変更は本体の「編集」→「再生速度の情報を変更」から

サイズを1280×720、再生速度は30.000fps(ほとんどの元動画は29.97fpsになってる)

元動画にくっついている音源は削除(別に用意するので)




できるだけ高画質にしたいのでいつも使っているのは「 Grass Valley Codec Option 」

Losslessが一番サイズが大きい

HQかHQXあたりがよく使うかも?

下に行くにつれ圧縮率が大きくなっていくので、2GBに収まるように何度か出力してみる



以前は「 mp4をMMD64bit版の背景aviに使うためのバッチ」(こ~りんさん) を使っていたんだけど、WindowsUpdateしたら使えなくなっちゃったので今は使ってない

エラーが出て読み込めない場合はネットの海で解決方法を探す

これとか

MikuMikuDanceの背景avi読み込みについて (ファイルサイズの大きなaviやmp4の読み込み方法)

③音源の用意

MMDではwavしか読み込めないのでwavに変換する

オススメはhozumiさんの「えこでこツール」VectorとOSDNで配布中
↑でDLしたMP4をそのままD&Dでwavに変換してくれるお手軽ツール

トレースに使う音源は、必ず元動画の音源を使用する(歌ってみた音源とか、原曲音源とか使うのは最後の編集の時だけ)

じゃないと振付とかズレてくるのでね



YouTubeとニコニコ動画両方に動画があるのであれば、ニコニコ動画からDLすることをオススメする。音質はニコニコ動画のほうが断然いい

前準備はこれで終わり


背景aviや音源が揃ったらいよいよMMDに

MMDを開いて「背景(B)」→「背景AVIファイル読込(L)」から、①で作成した元動画のaviを入れる

もしかしたら最初は真っ黒かも?デカすぎる場合が多々あるのでShiftキーを押しながら右上にある虫メガネマークを下にドラッグしていくと背景aviが出てくる。元動画がフェードインしてくる場合もあるので、小さくしても真っ黒!って場合は、フレームを移動させてみよう

④まず調整(必ずカメラモードで)

背景aviを入れたらまず視野角や距離の調整をする

人によっては、デフォルト位置にする人も、邪魔にならないように左右どちらかの上に表示する人もいる

これはもう好みの問題。自分のやりやすいように自由に決めていいと思う

私は一番メンドクサイと言われる視野角と距離・角度を元動画になるべく合わせる方法をとっている

角度は元動画の壁や床を参考に

視野角は踊り手さんの身体の大きさを参考に合わせる

動きながら入ってくる場合は、踊り手さんが最初に止まる位置で調整する



背景aviの大きさはShiftを押しながら右上の虫眼鏡マークや十字マークで合わせる
位置が決まったらEnterを押してキー登録しておく

(補足)

「表示(V)」→「モデル編集時カメラ・照明追従(C)」にチェックを入れておくと、モデル編集モードでも常に↑で位置決めしたカメラ位置にしてくれるけど、まぁ邪魔なので私はチェックを外している

ショートカットのVキーでモデルが半透明になるので、常に半透明でトレースする人は便利かも?

⑤補助エフェクトを入れる

いつも使っているもの

補助グリッド・腕付きダミーボーン配布」 うずらさん

【MME】フレーム数表示」 P.I.Pさん

MultiMonitor_ver1_3」 ビームマンPさん

全部入れるとこんな感じ

補助グリッドはモーフでUV縮小を1.0にして使ってる(足位置の微調整のため)

MultiMonitorも好きな位置・大きさでOK(ざっと横から見た時のセンターZの位置確認のため)

補助エフェクトは色々なものがあって、トレーサーさんによって使っているものも様々なので、自分が使いやすいと思ったものを使うのが一番

(参考)

重心表示エフェクト」 ナントナさん

アーク表示ツール」 ikenoさん

sdKoppeita」 サンドマンさん

QuadView」 サンフラワーふじさん


次はいよいよボーンを動かしていくよ